北斎とジャポニズム展を見に行きました
(この記事は2017年11月7日に他ブログに投稿したものを再度掲載しています)
●人が多かったです
とにかく人がとても多かったです。
土曜日ということもあるのでしょうが、
チケットを買うまでに約10分弱くらいは並んだと思います。
6~70人くらいは並んでいました。
料金は大人ひとり1,600円でした。
お金を払って館内へ。
館内に入るとさらに人がたくさんです。
さすが北斎という感じですか。
とにかく最初の画を見るまでに人が並んでいるので、
展示スペースに入ってからもまた並ばなければなりません。
大きい画だったらいいのでしょうが、
最初の展示スペースは画が小さい為、
人の後ろからは見れず並んでしまうんでしょうね。
列に並びそろそろ最初の画をようやく見れるという所で、
警備員さんが「皆様並ぶ必要はございませんので、
どうぞご自由にごらんください」と一言。
さすがに入り口付近に人が集まりすぎたのでしょうが、
その一言で、列を離れて思い思いに見る人達と、
やっぱり順番に見たいと列に並び続ける人とに別れ
若干グダグダな感じに・・・・・。
結果論ですが、あれだけの来館者が来るような場合、
入口付近の展示スペースには、少し大きめの画を展示した方が
人の流れがスムーズになるかもしれないなとふと思いました。
美術館てどうしても最初の方が体力があるので、
最初の方のスペースに飾られている画を一生懸命見る傾向がありますし。
もちろん展示の順番もあるでしょうから勝手な事はいえませんが・・・・・。
そんなこんなでようやく画を見始められました。
海外画家の画が同時に飾ってあります。
二つの画が隣同士にならべられていて、
おそらくこの画家は北斎のこの画からインスピレーションを
受けたのではないかというような感じですね。
まあ言われればそうかなというものから、
そっくりそのままの物まで多種多様です。
全部で百数十点以上の画が飾られていたと思います。
もっとかも・・・・?
なかなか見応えのある展示でした。
※上記写真は展示品を撮影したものではありません
北斎の画を見て思う事は、
ドローイングがとても上手だなという事でした。
デッサンとは対象を見る力を養うものですが、
ドローイングはそこからどの線を残すかを選択する作業です。
当時の海外の画家にはあまりこの概念がないのか分かりませんが、
とにかく写実的に描く事を追求した画や、色や描画表現にこだわって
漠然と対象をとらえる抽象画のようなものが多く見られ、
日本画家のようにシンプルに線で対象をとらえる画がありません。
※上記写真は展示品を撮影したものではありません
その技術を取り入れようとしたらしいです。
逆に日本画家たちも同じように海外の画の表現に感心し、
自身の作品に取り入れていったようです。
※上記写真は展示品を撮影したものではありません
ロートレックなどの画はやはり日本画から強く影響を受けたように感じます。
洋と和が融合しているからロートレックの絵は魅力的にみえるんですね。
同じ時期に東洋と西洋の何万キロと離れた場所にいる画家達が
お互いに影響を受け、その表現を勉強し合っているのは
想像すると面白いですね。
とにかく北斎の画は人体にしろ、動植物にしろ
絶妙なラインで対象をとらえて表現されています。
これは対象を何度も観察し、
ひたすら線を引く事でしか到達できない領域ですね。
常人では途中で疲れてやめてしまう作業でしょう。
おそらく絵がうまくなる人とならない人の違いは、
この作業を続けられるかどうかに集約されているような気がします。
その違いってなんなのでしょう??
自分は凡人なので、とても北斎みたいな人のようにはできません。
すぐ疲れてやめてしまいます。
だから上手くならない・・・・・
しかし凡人には凡人のペースがあるので、
少しずつ積み重ねようと思えた展示でした。
見終わって外に出るとすっかり日も落ちていました。
上野公園を後にして公園口改札から駅に入り、
いつもの常磐線で帰りました。
常磐線に乗った回数だけならスペシャリストのような気がします。
そしてまた人が多い!